今日から安子は四年生になる。
その第一日目のけさから、安子はさっそく朝ねぼうしてしまった。あわただしく食事をすませて、学校にかけこむと、担任の中先生のうしろに、見知らぬ 女の子がたっているのが目にとびこんできた。こんど、安子のクラスに転向してきた子だという。
好不況の波にゆれうごく造船の島を舞台に、多感な少女とその家族、級友たちの姿をみずみずしく描く。

ぼくらの山の学校
学校や家での居場所をなくしつつある壮太。ある日、ふとしたきっかけで「山村留学センター」を知り、13人のメンバーと共同生活をはじめることに。そ…