空へのぼる

いのちは、3億分の1のミラクル——。
ただ生んでもらったんじゃない。だれもが、自分の力をつかって生まれてきたんだ。
姉・桐子の妊娠を通して、小5の乙葉が感じた“真実”が胸をうつ、ふたりの姉妹の物語。

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  15. おたまじゃくしの降る町で

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    自転車を止め、山を見上げる。ハルは腕を思いっきり空に向かって伸ばして、夕暮れの山の清涼な空気を肺いっぱいに送りこんだ。生きている。そう感…

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