「あの機械の中はああなっとるな、こっちはどうなんじゃろ思うたら、それを作った人まで見える気がする」
めずらしくまとまりのある言葉をしゃべる弥一の顔に、先生はポカンと見とれた。
「機械って、先生、世界とつながっとるよな」
弥一が言ったとたん、先生の目と鼻と口とが顔の中央に集められて、くしゃっとゆがんだ。
明日のひこうき雲
不安に胸がしめつけられたり、会いたくてたまらなくなったり、キンちゃんの言動に一喜一憂して心がざわついたり。そしてなにより、キンちゃんにきらわ…

